ご挨拶が遅くなりましたが、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
おかげさまで、バラコミとしてカンボジア支援活動(井戸建設・小学校建設)を始めてから、15年目を迎えることができました。
2010年に有志の方々と共にスタートしたこの活動が、ここまで続けられるとは夢にも思わず、感謝の気持ちでいっぱいです。
日本国内の不景気や不安定な社会情勢の中でもご支援をいただき、活動を継続できていることに感謝しかありません。本当にありがとうございます。
以下に、昨年までの支援実績と今後の方針についてご報告をさせていただきます。
※バラコミでは、活動費・運営費・通信費・送金手数料などの諸経費をすべて江見個人が負担し、皆さまからの寄付金は100%現地に届けています。
1.これまでの支援状況
(2025年1月14日現在/2009年7月活動開始より)
• 累計寄付総額:45,250,889円
◦ カンボジア小学校建設:22,468,789円
◦ カンボジア井戸建設:21,415,246円
◦ その他の支援:1,366,864円
(子どもたちへのプレゼントや遊具、孤児院支援など)
• 累計支援実績
◦ 小学校建設:4校
(YEB小学校、MAT小学校、ABT小学校、KTB小学校)
◦ 大型井戸建設:59基
◦ 小型井戸建設:172基
• 2024年度の寄付総額
◦ 3,199,485円のご支援をいただきました。
貴重なご支援をありがとうございました。
■小学校建設について(ご報告と今後の方針)
小学校建設支援(5校目)の進捗状況
(2025年1月14日現在/2022年4月受付開始)
●現在の寄付総額:3,212,868円
(約600万円で3教室の小学校が建設できます)
昨年後半より、5校目の小学校建設支援に向けて、KHJ(カンボジアの建設支援会社)より以下の提案(依頼)を受けておりました。
この提案を受け、支援をしてくださっている方々のお気持ちや、円安進行と不安定な社会情勢を考えながら、いろいろ葛藤しておりました。
現在は、「候補地を決定した上で、できるだけ早く5校目の小学校を建設できるように最善を尽くしたい」という気持ちに至っています。
もし、この判断をバラコミ(江見)にお任せいただけるなら、この方針で進めてゆきたいと思っています。
以下は、KHJからの依頼内容と、私(江見)の葛藤、カンボジアの状況や為替レート等の事情になります。
【KHJからの依頼内容】
・2年前に建設したKTB小学校の近隣のオータセ村に、3教室の学校建設をお願いしたい。
・候補地として採用してもらえるなら、村の有力者とKHJでも、建設費用の一部を負担する準備がある。
(村からの募金4837ドル、KHJの協力7000ドル)
(依頼理由)
・老朽化した木造校舎が、雨風で授業ができない状態
・風で校舎が揺れて危ない、雨漏りと壁からの雨の吹き込み。
・教室数の不足により、現在学校に通っているのは、1,2年生のみ。
・3年生以上は6-7Km離れた本校に通う必要があり、通学が困難。
(年上の子供にバイクに載せて貰うか、数年待って体が大きくなってから進学する必要がある)
・他の支援団体にも打診しているが、僻地のため選定から外される。
・進学率の低下が村の存続の危機につながる。
(私の葛藤)
これまでの支援方針では、寄付金が集まった後に建設候補地を選定してきました。
理由としては、支援者の方々の意見や要望を反映できるようにしたいという思いがあったからです。
また、先に候補地を決めてしまうと、支援のプレッシャーになってしまうのでは…という気持ちもありました。
しかし、近年の円安進行とカンボジア国内の物価上昇の影響を受け、建設費用が大幅に増加しています。(カンボジアの通貨はUSドルです)
具体的には、2年前と為替レートを比較すると、1ドル約120円から約160円まで上昇しており、その結果、建設費用は約1.3倍に膨らんでいます。
現状としては、3年足らずで約320万円のご支援が集まっており、これは本当にありがたく、素晴らしいことだと思っています。とはいえ、建設には約260万円がさらに必要です。
私自身、この現状から、
「為替の動向次第では、さらに支援に必要な金額が増えてしまうかもしれない、現時点で260万円の支援がさらに必要なことを考えると、円安が進行すれば、建設までさらに数年かかるかもしれない」という心配があります。
為替の影響による建設費用の高騰は、避けられない事情とはいえ、支援者の方のご負担が増えることに対して本当に申し訳なく思っています。
同時に、継続してご支援下さっている方々の気持ちを考えると、
「少しでも早く学校を形にしてほしい、子供達が元気に学校に通う姿が見たい」
そんなお気持ちだと思うのです。
私自身も支援の窓口として、
「一日も早く支援を形にしてカンボジアの貧しい村の子供達に小学校を届けたい」
「支援が役に立っている様子を支援者の方にも早く届けたい」と思っています。
いろいろ葛藤しつつ、思い至ったのは、
「今回のKHJの提案について、カンボジア側の協力があるなら、先に候補地を決定しても良いかもしれない。村の子供達が少しでも早く学校に通えるように、できるだけ早く支援を形にできるよう、支援の窓口として最善を尽くそう」という気持ちです。
どんな状況であったとしても 私としては、支援者の方に納得して頂ける支援を続けたいと思っています。
支援する側と支援を受ける側、双方にとってより価値のある支援を目指している気持ちには変わりありません。
今回の報告が支援のプレッシャーになりませんように、くれぐれも誤解のないように、ご無理のないようにお願いいたします。
ご意見、ご要望、アイデアなどございましたら、是非お聞かせ頂ければと思います。
よろしくお願いいたします。
※建設費用について現在のご支援額と必要金額
(2025年1月14日現在)
• 小学校建設費用(3教室):49,000ドル
◦ 現地での募金:-4,837ドル
◦ KHJの協力:-7,000ドル
◦ 残り必要金額:約37,163ドル 37,163ドル × 158円(1/14レート)= 5,871,754円
現在の寄付総額 3,212,868円との差額:2,658,886円 あと約260万円の支援が必要です。
【高額の寄付について】
(2022/4~の合計のご寄付額です)
■100万円以上・・・学校名にお名前を入れます。
各教室にお写真を掲載。カンボジア政府より勲章と感謝状の贈呈。
■50万円以上・・・各教室にお写真を掲載。カンボジア政府より感謝状の贈呈
■10万円以上・・・現在、特典?を検討しております。
■支援して下さった方全員のお名前をプレートに掲載します。
(名前の掲載を希望されない方は、balacomi@gmail.comまで事前にお知らせください)
■井戸建設支援について
井戸建設につきましても、円安の影響とカンボジアの資材高騰の為、値上がりしております。
2024年9月より、建設費用の値上げとドル建てへの変更をさせていただきました。
■主な変更点(2024年より)
1 建設費用の値上げ
2 建設費用を円建てからドル建てに変更
(値上げの理由) これまで、小型井戸(1基:55,000円)大型井戸(1基:200,000円)については、
1ドル=120円を基準に建設費用を設定していました。
しかし、円安が進み、現地での建設コストが大幅に上昇しています。
2024年時点での為替レートは1ドル=160円に近づき、建設費用が約1.3倍に増えました。
現地の建設会社(KHJ)はこれまで赤字ながら費用を据え置き、対応してくれていましたが、継続が難しくなり、やむを得ず値上げに踏み切ることとなりました。
また、建設費用をドル建てに変更することで、支援する側と現地の双方が抱える為替リスクを軽減し、より安定した支援活動を目指しています。
新しい建設費用(2024/9月より)
―――――――――
小型井戸1基:500ドル
大型井戸1基:1,600ドル
―――――――――
最後に…
ここまで私としても不本意な内容になってしまいましたが、
すでに今、皆さまからのご支援により、
カンボジアに4校もの小学校が建設できていること。
たくさんの子供達が元気に学校に通っていること。
231基の井戸が建設されていること。
井戸が多くの村人達の生活を守り続けていること。
これは何より私たちの活動の支えと励みになっています。
本当に長々と書いてしまいましたが、これらの事情と、私自身の葛藤をご理解いただいた上で、支援についての判断をお任せいただければと思っています。
これまでのご支援、本当にありがとうございます。
これからも、『目に見える支援』
を大事に、『一円も無駄にしない支援活動』を継続してゆきたいと思います。
本当にありがとうございます。支援者さまからの信用を、本当に誇りに思っていま
す。ありがとうございました。
バランスコミュニケーション
江見佐智恵
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